毎日毎日ゴールデンウイーク。
少し遠い町へと電車を乗り継ぐ。
たまたま毎日思い出していた、その友達から真夜中に電話があった。電波が飛んだんだな。
夜中に、こんなふうに友達と電話で話すなんて、どれくらいぶりかわからない。わたしはいつの頃からか友達に自分のことを話さなくなっていた。電灯を消した暗い部屋で、床に入りながら彼女に心を宥められて、可笑しくて心底笑う。
あ、電車来た。
休日が多いとたくさん心が動く。
反りかえったりツンのめったりしないようにバランスをとって歩く。兎も角も少しずつ、何処かに向かっていることは解る。完全に、完璧に忘れ去っていた自分の一部がひょんな所で見つかる。なくしてたことさえ知らなかったのに。父母の家の、昔のわたしの居所の、ベッドの横あたり。散らばったノートの頁、癖だらけのわたしの文字。愛着あるものとこわごわ距離を取りながら、傷つかないように、尚且つ傷つけないように、思い出から後ずさる。
空は大変素晴らしく晴れていて行楽日和。
浮世を忘れて本日は、美の世界へ。
ゴールデンウイークだから連続投稿モードです。
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